木房、お泊り体験記!
北京も初雪を観測、本格的な冬を迎える今日この頃、子供達が始めて冬を越す事になる木房に、彼らの日常生活を垣間見てみよーと、お泊り体験をしに行って来ました。
子供達の部屋、窓ガラスもまだ入っていないので、そろそろ冬支度が必要なのです。ここ木房に私の部屋もあるのですが、同様に窓ガラスもムシロ(笑)も何もないので、ベッドのある馮金国の部屋にお泊りする事に。
子供達が学校から帰ってくる前に、里親さんからのご寄付で、皆に暖かい毛布を1枚づつ購入、これは後で届けてもらう事にして、ご飯を炊くのに時間が掛かるというので大型の電気炊飯器を購入、さっそうと木房に帰って来ました。 が、あっちゃー忘れた!村の子供達も自由に使えるようにとバドミントンセットとサッカーボールを買おうと言っていた事、すっかり忘れてました。
またまた、木房から街中へ約15分の道のりを馮金国と、てくてくテクテク。
途中、刺繍学校のちび達6人組が、学年も違うのに、皆で仲良く一緒に帰って来るのに出くわしました。 そして、宋小英と春蘭の二人とも会いました。 皆、元気そう!
買い物を済ませて帰って来ると、邰(Tai)先生の用意して下さった食事が準備OK! 買って来た炊飯器も早速、大活躍! 皆で手際よく、お鍋の周りに椅子を並べ、ご飯をよそい、お箸をセットします。
今晩のご馳走は豚鍋です。 豚肉の入った辛めのお鍋にお豆腐や野菜を一杯入れて頂きます。 イッタダキマ~ス! ガンボンガンボン!
新しく入った二人も美味しそうに食べていました♪我々は、ここ台江で今年採れた葡萄を使い、初めて作った台江ヌーボーでカンパーイ! ん、こりゃーうまい! 無農薬で育てた葡萄にお砂糖を入れ発酵させただけだとか。 マジ、いけます。
ご飯のお替りを頼むと、紅春が美味しそうによそってくれました。 そして私に手渡す際、お茶碗に豚鍋の汁が少し付いているのに気付き、布巾で綺麗にお茶碗を拭いてから渡してくれました。なんと心細やかな気遣いでしょう。
紅春は、ご両親がみえない事が影響してか、他の子供達と比べ、特に優しく、小さい子供達の面倒見もとても良い子です。 学校へ行けなかった彼女がここへ来て、もうすぐ3年、今、中学校2年生。 とても小さな事ですが、私には娘の成長を見た様な、胸が熱くなる想いでした。
っと、先程頼んでおいた毛布が届いたと電話が入り、皆で取りに行きました。
皆の後ろの絵…里親さんのどなたかに似てる~ お心当たりの方ございませんか~?
ちび達が、小さな電灯の明かりの下で、バドミントンを始めました。
馮金国と私が『うんめ~、この酒、いくら飲んでも酔わねー』と葡萄酒をガブガブ飲んでいると、姉ーちゃん達が宿題を終えて降りて来て、火を囲んで一緒にお喋り。 春蘭は、又ごそごそと食べ始めました! さっき、あんなに食べてたのに! 肥えるぞー(笑)
我々の宴もいつの間にかお開きとなり、皆それぞれ、自分達の巣へと帰って行きます。
静寂の中、川の音を聞きながら、古民家の不思議な心地よい空気に包まれて、ぐっすり眠る事が出来ました。しかーし、いくら飲んでも酔わねーはずの台江ヌーボー、、、 朝起きると激沈状態。。。 恐るべし台江ヌーボー。。。 どんな酒だって、飲み過ぎりゃー一緒! どーも、この年になってもまだその複雑な(笑)原理が理解出来ない様です。 また、反省。。。
今朝は雨模様。 子供達の声に誘われベランダへ出てみると、まだ薄暗い中、1本の傘に4~5人が入っていそいそと学校へ向かいます。 傘、2本しかないんだ。。。 こういうのがいいのかなと思いつつ、これからの寒さ、風邪を引いてはと、傘も買わせて頂きました。
日中は雨もあがり、今日はちび達の運動会だというので、ちらっと覗きに。
ちょうど、小英が体操の演技中、我々を見て緊張気味になっているのに気付き、また体調不良もあり、学校をそそくさと退散し、私は刺繍君たちの待つ凱里へ、台江をあとにしました。
今回、図書室、自習室、そして古着保管、配布用部屋の打ち合わせも出来ました。少しずつ、形が見えてくると思います。 本当に多くの方々のお陰様で、ゆっくりですが確実に良い方向へ向かっていると思います。 有難うございます。
そして、来年春節明け頃から、村のお婆さんに来て頂き、養蚕を始め、いよいよ刺繍工房『培風館』のスタートです!6年前、刺繍を通じて知り合った、良き友が名づけてくれた『培風館』。
大鵬が大きな翼を拡げて「風にのる」ことができるのは、
その下に九万里の厚い風の層があるからだ、と。
古代大陸の天地の自然観にあわせて、荘子の雄大な志を感じさせるものです。
佐藤ご夫妻の伝え継ぐ夢もまた
風に舞う蝶の子孫たちを「培う」ことにあり、と。 jun.
素敵な詩人、junさんのHPです。 http://fukamizu.at.webry.info/