安全で美味しいお水を飲むために…
先日、刺繍学校にお泊りした際に、馮金国から・・・
馮:『今、刺繍学校では野菜や食器を洗ったりするのに川の水を使っているけれども、上流にある工場の影響で、どうも汚染の危険性がある。』
確かに以前は製紙工場の垂れ流し等で、美しいはずのこの辺りの川が黄色い泡に覆われていた。その頃に比べ見た目は綺麗になったかもしれないが、うん、未だに汚染の危険性は否めない。 馮金国は続けた。
馮:『梅影村の一部のお金持ちは街からの水道をピンポイントで自分の家に引いているが、その他のほとんどの村人達は山の上に貯めた雨水を使用している。 けれども、その水も不足しており、刺繍学校に分けてもらう事は出来ない。もし、水道を引くのであればかなりのお金が掛かる。 どうしよう…』という話を聞いた。
であれば、川の水を浄化する事も考えられるけれども、その技術も怪しい。しかし、街から刺繍学校まで水道を引くには1266mの水道管、接続部品、水道管を埋める工事費、開設費用等々でかなりの費用が掛かる。
雅:『村のどこの家でも水道を引いた方が良いのだし、遅かれ早かれ必ず水道が引かれるであろうから、村政府がまとめて面倒みればいいじゃない。 交渉できない?』
馮:『村にはそんなお金はないし、村人達も負担をするなら今迄通り雨水でいいと考えるだろう』
雅:『確かに水はとても大事な問題。 変な水で子供達が病気になってしまったら大変な事になる。しかし、水道管を引くには費用が掛かり過ぎる。 何か、節約できる方法はない?』
馮:『うーん、、、、 分かった。。。 水道管を埋める工事を自分と先生達でやろう。 そうすれば工事費は節約出来る。』
雅:『そんな事できるの? ものすごい労働じゃないの?』
馮:『距離は長いけれども、細い水道管を埋めるだけなので、きっとなんとかなる。』
雅:『そう。 であれば自分達の水なので、土日に子供達にも手伝わせてやって欲しい。』
という事で、子供達も参加しての水道管工事となりました。
禾苗の子供達、先生と一緒に一人ずつ鍬を持って、水道管を埋めていきます。 皆、一所懸命だ!今、既に水道管は刺繍学校に到達し、水も出て、子供たちも大喜び! という知らせが届きました!
皆で汗を流し、1本1本繋げてやっと手に入れた水、さぞや美味しかった事でしょう。。。
※この上水道導入工事(自分達の力で施工しましたので、工事費(人件費)は節約出来たものの、水道使用権や材料費等、の出費が発生しました。)には、皆様からお預かりしておりました「ご寄付」も使わせて頂きました事、この場を借りてご報告させて頂きます。 誠に有難うございました。
番外編・・・
木房を移築した際、元々この木房で使われていた生唐辛子を潰すこの装置も一緒に持って来ましたが、それが現在、苗(ミャオ)の小母さん達に大人気! 梅影村だけでなく、台拱鎮の半分くらいの村からも代わる代わる、唐辛子を持った小母さんが現れるそうです。
足を使って、ギッコンバッタンっ! 機械でグラインドしたものよりずっと美味しいんだって! やっぱり違うんだ。。。 しかし、こんなところに迄機械化の波が押し寄せているんですね。