「ポカポカ地球家族」の取材
ポカポカ小春日和の中、「ポカポカ地球家族」という番組が禾苗刺繍学校を取材して下さいました。 学校へ通い始めた子供達、引っ越したばかりの新しい宿舎、家の事情で帰ってしまった子供達、 新しく仲間に入った子供達。 子供達にとってはそんな大きな環境変化の渦中、僕らはそこにとても元気な、 そして短期間で確実に逞しくなった子供達の姿を見る事が出来ました。 今回は、そんな子供達の溢れんばかりの笑顔をお届けします。
子供達は元~気一杯で掛け登ります! えっ? さっき、 昼ごはん食べたばかりなのに、菜の花の茎をムシャムシャ、畑の大根をちょっと失敬してバリバリ。 デザートっ??? 採った蕨は夜のおかずとなりました。
丘の上から台江の街を見下ろすと『台江ってこんなに大きかったんだー』って声も。
左から菜(5年生)、春蘭(4年生)、新(5年生)、紅春(6年生)、小英(4年生)、宋小英(中学2年生)。 やっぱり自然児じゃのー。皆生き生きしちょる。
刺繍の一番上手だった榜は上海へ出稼ぎに、そして彼女の目が僕らに子供達を学校へ行かせたと言っても過言でない、とっても勉強が好きだった劉祝英(大英)は小学校1年生に入学しましたが、その後すぐ故郷へ帰ってしまったそうです。 もしかしたら学校が合わなかったのでは、と心配しましたが、結婚する事になったという話も聞いています。 何故か、今のところ真相は不明。。。
二人がいなくなったことを事前に知った僕ら、かなりガッカリ、落ち込みムードでの台江入りでした。ところが! 迎えてくれたのは子供達の最高級の笑顔、そんな落ち込んだ僕らの気持ちを一掃してくれました!子供達は僕らに元気と勇気、そして愛をくれたのです!
前回、苗族の宝物でご紹介しました刺繍学校へ入ったばかり、ハツカネズミの様な愛くるしい小英、そして中学生の宋小英の二人ともとっても元気で、すっかり皆と溶け込んでいました。 特に宋小英は刺繍、苗歌、踊りの全てにおいて苗族DNAを存分に発揮、目を見張る様な素晴らしい上達を見せています。将来は作家かデザイナーになりたいって。
菜(刺繍学校最年長、ただ一人4年在籍)は学校へ通い始めの頃、学校へ行くのが怖かったり、自分なりに沢山悩み、そして乗り越えているのだと思います。とても落ち着き、更にひとまわり大人になっていました。
新は底抜けに明るく元気で、今や刺繍学校のムードメーカー役、いつも彼女の掛け声で皆歌を歌い始めます。
紅春は、学校へ通い始め、見違えるほど明るくなりよく喋るようになりました!ずっと学校へ行っていなかったので『6年生の授業はどう?分かるる?』『大丈夫。ちゃんと分かる!』って。 そして『ズオトン、妹の写真も撮って!』って、あのおとなしくって殆ど口を開かなかった紅春が。。。耳を疑いましたが、嬉しかった。。
さて、今回初登場の春蘭、おとうさんが2年前に採石場の事故で亡くなってしまい、その後お母さんがその採石場で毎日夜9時まで働いているそうですが、彼女の下には妹2人、弟1人がいて生活はとても苦しく、家には布団すらないのだそうです。やはり学校へ継続して通う事が難しいという事で、皆の仲間に入りました。 宜しくお願いします!施洞という素晴らしい破線繍の刺繍で有名な所の出身、将来はスターになりたいって言っていました。 頑張れ! きっとなれるぞ!
今迄も、新しい子供が入って来ては結婚や家の事情で突然帰ってしまったという事が多々あり、その度に寂しい想いと今後の事を危惧してきました。
でも今回、部屋が明るく環境が良くなった新しい宿舎と悩みも有るだろうけれども学校に通っている子供達の底抜けな笑顔を見ていて、皆様のお陰様で、本当に少しづつだけれども確実に良い方向へ向かっている、そう思いました。 有難うございます。
昨日、瑞も子供達と一緒に刺繍(上)を刺しました。 それを菜にあげたのですが、今朝、北京へ帰る前、皆 にバイバイしに来たらば・・・、
なんと菜が昨夜、瑞の為に刺し足して、プレゼントしてくれたのです。(上)『こんにちは。奥さん、私はあなたを愛してます』って。
瑞はもう感激で、涙ぼろぼろでした。 菜、ありがとう! 子供達皆が人の心の痛みを分かる思いやりのある人間に育って欲しい。
さて、「ポカポカ地球家族」の取材は、と申しますと。。。 我々ポカポカというよりもボカボカ、もしくはボケボケ家族なので、後で思い起こしてみても冷や汗が止まらず、もしボツにならなければ、子供達の部分だけ放映していただければ。。。と願っている次第でございます、はい。
(後日談・・・無事?放送されました。詳しくは、ポカポカ地球家族のHP
http://www.tv-asahi.co.jp/chikyukazoku/02_story/2005/0611.html
大変お疲れ様でした!!