Collection #00013 丹寨(ダンジャイ) 衣装
これは丹寨(ダンジャイ)の民族衣装。前身頃は藍の下生地が見えておりますが、これは布上にわたっていたシルク装飾が溶けて無くなっている為です。
後姿は・・・
かろうじて残っています。この丹寨地区の民族衣装で特出すべきは、「板繭」を使った装飾をする点です。「板繭」とは、・・・通常、蚕は自らの身体の周りに繭状(楕円のいわゆる繭玉)に糸を吐くのですが、この地区の蚕は何故か???板状に糸を吐き、結果、和紙?っと見まごう素材を成すのです。
ねっ!ねっねっ!!手漉き和紙にしか見えないでしょう?でもっ!手触りがシルクなのです。この「板繭」に色を施し極小パーツに切り分け、それをパッチワーク状に綴じ付けてゆく。↓は二等辺三角形バージョン。
↓は極細たんざく。
アップにしてみましょう
この地域の民族衣装は他にも見所が一杯!袖は4部構成になっていて、上段(肩側)は板繭装飾。次に手書きのロウケツ染め布。中段は濃藍布に豚の血コーティング。下段(袖口)は刺繍飾り。
分かりにくいですが、中段部もアップしてみます。
苗の紺染めには3つのパターンが有る様で、①藍染めを複数回重ね、砧打ちで仕上げる。②①の上から卵の白身をコーティング。③①の上に豚の血をコーティング。例えるなら①はピカピカ。②と③はテラテラ?カピカピ?に光り輝き、独特の質感を醸し出します。丹寨はこの③のパターン。古布の為、コーティングされた豚の血がホロホロと取れ掛けています。
用途・機能 | 衣装 |
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地域や支族 | 丹賽(ダンジャイ) |
主な刺繍技法 | |
主な素材 |
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主なモチーフ | |
年代 | 1900年以前 | 備考 |