すべての記事禾苗刺繍学校苗族

収穫の秋

スポーツの秋、読書の秋、私にとりましては、秋風を感じながら外でちびちびやる、一杯の秋、いえいえ十杯の秋。    そして苗(ミャオ)さん達にとりましては何より収穫の秋なのであります。

貴州の秋
貴州の秋

あちらこちらで刈入れ、脱穀の様子を目にします。 この風景、日本と同じ!    今日は、ここ貴州、苗族の村での刈入れ後、脱穀の様子をご紹介致します。 

この木製の枡を使います。。。どうやって?
この木製の枡を使います。。。どうやって?
⇒ こうやって刈った稲を振り上げて、エイッ ヤーッ
⇒ こうやって刈った稲を振り上げて、エイッ ヤーッ
ターッ! 枡の内壁に叩きつけます。 すると     
ターッ! 枡の内壁に叩きつけます。 すると     
⇒ この通り、お米が枡の底にパラパラと。何度かこのエイッ ヤーッ ターッ!を繰返します。
⇒ この通り、お米が枡の底にパラパラと。何度かこのエイッ ヤーッ ターッ!を繰返します。

こちらではお母さんたちも・・・

エイッ ヤーッ ターッ!
エイッ ヤーッ ターッ!
脱穀したお米を運びます。
脱穀したお米を運びます。

田植えから刈入れ、脱穀、運搬、全てが手作業

貴州省で見かけたほとんどの場所が、脱穀にこの方法を使用していました。 ただ、省都の貴陽に近づくと、時々足ふみ式の脱穀機を使っている姿も。

6300年前から中国の長江(揚子江)流域で稲を栽培し魚を捕っていたと言われる苗(ミャオ)族。4200年前頃、長江以北地域の寒冷化という気象変動による漢民族南下に伴い、漢民族に追われ一部の苗は雲南省、貴州省へ逃れ、また一部は長江を下り台湾、そして日本へ辿り着き、稲作を日本へ伝えたとの説もある苗族(「古代日本のルーツ 長江文明の謎」 安田喜憲著より)。と、いうことは日本でも昔、この木の枡を使っていたのでしょうか。。。

脱穀し終わった稲藁は子供達の格好の遊び場!
脱穀し終わった稲藁は子供達の格好の遊び場!

稲作の最大の目的はなんといっても収穫、その収穫に使われる木の枡は苗族にとって大変特別なものなのでしょう。  そのデザインが彼らの織り布の基本デザインにもなっています。

基本の枡模様の布
基本の枡模様の布
⇒上の織布に、藍染め、叩き、天日干、煮汁つけ等の作業を何度も何度も重ね、漆黒色になる迄繰り返すと、硬く光沢のある布になる。
⇒上の織布に、藍染め、叩き、天日干、煮汁つけ等の作業を何度も何度も重ね、漆黒色になる迄繰り返すと、硬く光沢のある布になる。
〔今月のおまけ〕
 10月1日は凱里の芦笙祭り。 苗の娘さん達、朝早くから踊りの練習に余念がありません。
ん? でも、あんまり軽やかではないぞ。。。            
ん? でも、あんまり軽やかではないぞ。。。   
オーッ! 元、苗娘さんだー
オーッ! 元、苗娘さんだー

 

 

さぁて、お陰様で、また二人新しい仲間が増えました!

劉榴英 中学校一年生  とっても明るいお茶目さん。北京M’sで働いている菜の親戚です。       
劉榴英 中学校一年生  とっても明るいお茶目さん。北京M’sで働いている菜の親戚です。 
欧志英 小学校5年生 ご両親を亡くし、親戚にあずけられていました。育った環境のせいか、今のところとても内向的です。
欧志英 小学校5年生 ご両親を亡くし、親戚にあずけられていました。育った環境のせいか、今のところとても内向的です。

二人とも、来たばかりで少し緊張気味でしたが、皆優しいから直ぐに刺繍班の生活に慣れると思います。
よろしくおねがいしまーす。
現在、刺繍班生徒は皆様のお陰様を持ちまして合計10名、皆、元気です!